3/5に難関校向け個別指導を行うTOMASの入試報告会の動画が公開されました。例年、森上教育研究所所長による中学入試の最新分析報告がされており、今回も40分程度の動画が公開されています。
あと、既に一部は公開済だった栄光ゼミナールでも、3/5に1都3県ごとに、私立中については概況および各教科の動画が(難関校は男女別に纏めて別途、概況および各教科の動画あり)、また、公立中高一貫校については、概況のほか、個別の学校ごとに10分強の動画が公開されています。
なお、先般の緊急事態宣言延長を受け、3/8にリアル会場で実施予定だった四谷大塚の入試報告会は中止となり、別途実施予定だったWeb入試報告会のみの開催となりました。
なお、入試報告会とは何か、および以前に書いた早稲アカ・栄光ゼミナール・enaの入試報告会の雑感は以下を参照ください。
前回も書きましたが、四谷大塚、日能研、SAPIXはまだ動画や資料は公開されていません。今後もしかしたら入試報告会雑感③とか雑感④も書くかもしれませんが未定です。
TOMAS
3種類の動画が公表されていました。①森上教育研究所所長とTOMAS担当者との対談、②担当者による難関中合格者へのインタビュー(6本)、③担当者による最新入試分析、の3つです。
なお、②について、僕はこの手のものには興味が無いので一切触れません。気になる方は参考程度に聞く程度でよいと思います。
この入試報告会のウリは⓵になります。個人的に、いくつか気になったところだけ書きます。(いずれ、いろんな媒体でこの方の所見は公開されるかと思いますので)
- コロナの影響による今後の受験者数の増減について、現4年生・5年生は特に影響なし、影響あるとすれば現3年生か
- 前年に実質倍率3倍を超過した学校は次回は敬遠傾向
- 公立中高一貫校について、ICTへの取り込みが私立と比べて弱いことから実質倍率が減少
- 広尾学園小石川について、事前に偏差値を設定していた塾の予想はみんなハズれた
- コロナの影響で基礎的な勉強が十分でない傾向→基礎的な勉強は早期に仕上げて、過去問に早めに取り組むべし
例えば最後の点は、TOMAS担当者による最新入試分析でも言われていました。コロナの影響で基礎的な勉強が遅れた結果、志望校を偏差値の低い学校に変える(安全志向)傾向が発生した、とのこと。どうも過去問対応に十分時間を掛けるべし、との塾の方針のようです。基礎的な勉強を仕上げてから過去問に着手する点は日能研とて同じですが、着手指示が出るのは(一部上位層を除いて)11月ぐらいからです・・・
1点目・2点目・3点目は次の栄光ゼミナールの方で触れます。
4点目は、もっともハズしたであろう日能研の実績R4偏差値がそろそろ公開されるはず。
総じて、特に資料の提示がない、対談形式の動画でしたので、終始和やかな反面、あたりさわりのない内容で、根拠が今一つ、という感想でした。
栄光ゼミナール(続き)
冒頭にも書きましたが、かなり細かい分類で動画が公表されています。(資料は動画で使用したもの)
まず、上記のTOMAS動画で、あとで触れると書いた点について。
- 1都3県の現3年生の在籍者数は、少子化の影響で、特に3県で減少し、現4年生より約3.5%減少。
- GMATCH付属校について、「2020年に受験者数が増加した学校は2021年に受験者数が減少」「2020年に受験者数が減少した学校は2021年に受験者数が増加」となった。
- 公立中高一貫校について、確かに全体では受験者減だが、実質倍率への影響としては定員増の学校もあった
やはり、具体的に数字や資料を出して説明いただいた方が納得感があります。1点目は「コロナに関係なく」減少理由があるとのこと。なお、現小3がいずれ小4になって公開模試等を受験すれば、その受験者数をもとに全体の受験者数増減予測はできるので、これもコロナと関係なく例年できることです。
あと、特に公立中高一貫校の動画は、公立中高一貫校に関する一般的・基本的な説明から入っているので、これから公立中高一貫校の受検を考える人にも、とてもわかりやすいと思いました。
一方、適性検査の問題についても、各校それぞれ詳細に解説(動画10分強)されているので、来年受験する人にも役に立つと思います。
私立中については1点だけ補足。結構、時事問題に関する紹介が多かったです。
誰でしょう、今年は時事問題は少ない、とか言っていたのは・・・(すみません)
一応、昨年は50校以上、時事問題を確認した上で書いたのですが・・・本日は以上です。
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