【中学受験】併願校選びでは社会・理科の配点比率は参考程度に

中学受験

併願校を選ぶ際、社会・理科が得意な子だと、社会・理科の配点比率が高い学校を選び、社会・理科の配点比率が低い学校を敬遠したくなります。これ、考慮に入れることは間違いではないのですが、参考程度に考え、過度に重視しなくて良いです。

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社会・理科の配点比率が高い学校

日能研のテストは、国語・算数は150点満点、社会・理科は100点満点で、配点比は国算:社理=3:2と設定されています。実際の入試における配点比率は様々ですが、この配点比がおおよその標準かと思いますので、これよりも社会・理科の配点比率が高い学校を挙げてみます。

  • 男子校:慶應普通部(国算:社理=1:1)、開成(85:70)
  • 女子校:女子学院(1:1)、鷗友(1:1)、頌栄(1:1)
  • 共学校:市川(1:1)、農大一(2/4入試のみ、1:1)

決して数は多くは無いですが、いずれも、社会・理科が得意、というだけでは到底合格できない難関校です。

なお、上記の他にも、特に男子校には国算:社理=4:3という学校は結構ありますが、3:2と比べて極端に社会・理科の配点比率が高いわけではないので割愛します。

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社会・理科の配点比率が低い学校

社会・理科の配点比率が低い方については、配点比が国算:社理=2:1、というパターン(それよりも社理の配点比率が低い例は見たことありません)ですが、こちらは多数ありますので、いくつか代表例のみ挙げます。

  • 男子校:巣鴨、世田谷、攻玉社、立教池袋
  • 女子校:雙葉、豊島岡、香蘭
  • 共学校:栄東、慶應中等部、慶應湘南藤沢、早稲田実業、青山、渋渋、広尾

大学附属校の場合、慶應普通部以外は社会・理科の配点比率が低い傾向があるようです。

以上より、国算:社理の配点比率は、1:1から2:1まで幅があります。社理の1点の重みが最大2倍違うので、社理が得意な子供だと、1:1の学校を併願校として選びたくなる、2:1の学校を敬遠したくなるのではないでしょうか。

我が家では、併願校を考えていたころ、テストでは社会と理科の得点が安定していたため、実際に以下のようなことを考えていました。

  • 1月受験、どうせ実際に通う訳ではないので、栄東(2:1)ではなく市川(1:1)を受けよう
  • 抑え校は2:1の学校ではなく社理の配点比率が高い学校を選ぼう

但し、上記のうち1点目は僕の情報収集不足で、市川の入試要項を確認してすぐに取り下げました。詳細は以下の記事のとおりです。

2点目は、抑え校として、実際に社理の配点比率が高い&偏差値が低い学校を選びましたが、入試終了後に子供に聞いたところ、唯一、不満に思った学校選択だったそうです。併願校を決めるにあたり、確かに配点比率よりも重視すべき点がありました。

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配点比率の差異のインパクト

国算:社理の配点比率が3:2のときと、2:1のときでは、どの程度違うか、具体的に書いてみます。

配点比率が3:2のときは、国算が各90点満点、社理が各60点満点で4科目合計300点。

配点比率が2:1のときは、国算が各100点満点、社理が各50点満点で4科目合計300点。

仮に配点比率が3:2で、社理で計10点貯金ができたとします(平均点が7割(60×2×0.7=84点)であれば、貯金はせいぜいこのぐらい)。この貯金、配点比率が2:1だと、10÷60×50=8.33点になります。差は1.67点。

もちろん試験は1点に泣き1点に笑うものではありますが、算数の小問1個より全然小さく、配点によっては漢字の書き取り1個よりも小さい差異でしかありません。

ですので、社会・理科が得意な子は、配点比率が2:1だと若干の不利はあるものの、意外に大きな差ではないので、抑え校の場合も含め、併願校選びの際には配点比率を特段考慮する必要はないです。

なお、配点比率が1:1のときは、国算が各75点満点、社理が各75点満点で4科目合計300点。上記の通り配点比率が3:2で、社理で計10点貯金ができた場合、配点比率1:1であれば、貯金は10÷60×75=12.5点で、差は2.5点。さすがに配点比率1:1と2:1で比較した場合は、算数の小問1個程度の差はあります。

結論としては、国算:社理の配点比率が1:1でも2:1でも、4科目とも力を抜けないし、苦手科目があればやはり苦しい、ということです。当たり前ですが・・・

では、併願校はどうやって選ぶか、となりますが、既に一部別の記事でも書いていることもあり、改めて書くことにします。

(参考)最も極端な配点比率=算数1教科入試

一般的に、受験者の点数のバラつきが大きい教科は間違いなく算数です。実際に、昨年の入試説明会でも複数の学校で聞いた記憶があります(算数以外を聞いた記憶は1回も無い)。

近年、午後入試として算数1教科入試というものが定着しておりますが、日能研R4偏差値(https://www.nichinoken.co.jp/np5/schoolinfo/r4/expectr4.html)でも一目分かる通り、算数1教科入試のR4偏差値は、各校の4教科のR4偏差値より5ポイント以上高くなります。(合格者定員が少ないことも一因ですが)

併願校の選択にあたっては、間違っても、抑え校として算数1教科入試を使うべきではないと思います。よほど算数が得意でない限り。


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