【中学受験】(2)中学受験における親の役割

中学受験

勉強するのは子供、勉強を教えるのは塾の先生、でよいのですが、それでも中学受験では親がやることはたくさんあります。なお、これから子供に中学受験させようか検討されている方は以下の記事もご参照ください。

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塾に通い出すまで

子供が塾に通いだすまでの親の役割として、まずは、子供を受験する気にさせることから、だと僕は考えています。1つのやり方は、難関校のオープンキャンパスや文化祭に子供を連れていってみる、です(百聞は一見に如かず)。なお、この段階では子供の偏差値は気にせずに、男子なら筑駒でも開成でも麻布でも連れて行っていいと思います。

次に、実際に塾通いを始めるとなると、それまでやっていたことのいずれかを辞める必要が出てきます。

  • 学校の同級生との放課後の遊び
  • 習い事(スポーツ系、音楽系など)
  • 習い事(公文式、習字、英語など)
  • ・・・

仮に3年生2月から塾通い開始、であれば、まだ4年生の間は塾は逼迫しないので、中学受験に関係する/しないには関係なく、全部辞めることなど必要ありません。特に、自然と親しむ類の野外活動は学習面(生物・地理・地学)でも精神面でも有益かと思います。なお、5年生2月以降の1年間については、塾以外の習い事は正直しんどいです。

あとは、無事に塾に入れるか、もあります。SAPIXに入るには、かなり難度の高い入室テストに合格する必要があるらしく、そこでも親のサポートが必要になるようです。日能研の場合はそのハードルは低そうですが、それでも行こうとしていた教室で定員オーバーが発生していると、キャンセル待ちになります。

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塾に通いだしてから~6年生8月頃

この時期にやることは、おおよそ以下のあたりかと思います。

  1. (必要であれば)塾の送り迎え
  2. (必要であれば)お弁当を持たせる
  3. テストの振り返りのため、MyNichinokenにアップされた答案・解説を家で印刷
  4. オープンキャンパスや学校説明会、文化祭の情報収集と予約、子供との調整
  5. 塾が開催する保護者向け説明会への参加、個人面談

以下、順に補足します。特に3.が重要です。

1.(必要であれば)塾の送り迎え

電車やバス等を使って通塾する場合、少なくとも最初のころは送り迎えが必要です。

2.(必要であれば)お弁当を持たせる

学校が長期休暇時の講習の場合、昼食または夕食が必要になるかもしれません。

特に2020年の場合、夏期講習は長時間授業になる(せざるを得ない)かもしれず、親としては体調管理に気をつける必要があります。以下、ご参照ください。

3.テストの振り返りのため、MyNichinokenにアップされた答案・解説を家で印刷

テストの翌日または翌々日の夕方には、MyNichinokenに採点付き答案と解答・解説がアップされます。我が家では、アップされた次の日の朝にA4両面で印刷していました。

もちろん子供にテストの振り返りをさせるために印刷するのですが、親が一緒になって問題を読んで解きなおす、まではしなくていいし、全問振り返ることは一切ありません。

我が家の場合、間違えた問題のうち、正答率が80%(徐々にこの閾値は50%ぐらいまで落とした)を超えている問題については解き直すように指示しましたが、あとは子供に任せました。

特に算数では計算ミスが多いのですが、問題用紙余白にある筆算が間違ってたり、自分で自分の書いた数字を誤読していたり(6が0に見える、とか)、といったあたりは塾の先生は指摘できないので、このあたりは、出来れば親が見ると良いと思います。

なお、正答率が5%未満の問題を、親が子供と一緒に振り返る、というのは全くおススメできません。なぜなら、きっと親もきちんと子供に説明できない問題である可能性が高いからです。かえって子供が混乱し、やる気を無くします。

逆に、正答率10%未満で正解していた問題があったら、これは子供を褒めてよいかと思います。他にも、日能研なら育成テストの基本問題(最上位クラス以外が解く易しい問題)で50点満点をとったときとか、国語の長文記述で減点なしだったときとか、親から見て良い傾向だと思ったら、一言でいいので子供に褒めておくとよいかと思います。調子に乗ってくれます。

なお、テストの振り返りは溜めれば溜めるほどしんどくなります。本来は、仮に正解していてもたまたま当たっただけの問題等も振り返るべきですが、そこで時間をかけるよりは、振り返りを溜めないことの方が重要です。

6年夏までは新しく習う分野もあり、子供はどうしても先に進むほうを振り返りよりも優先してしまいます。そのため、親としては、振り返りがおろそかにならないようにコントロールする必要があります。

4.オープンキャンパスや学校説明会、文化祭の情報収集と予約、子供との調整

学校行事(オープンキャンパス(オープンスクール)や学校説明会、文化祭)について、詳細は別記事で書きます。

これらの学校行事に、特に子供を連れて行くなら、4年生か5年生のときに子供と調整して行きましょう。6年生になると、なかなか日程調整が難しくなります。そもそも日能研の場合は、6年生は土日ともに塾です。

なお、学校行事の日程等は学校のホームページをこまめに確認する必要があります。この確認及び予約は親がやることになります。特に予約については以下の記事を参照ください。

特に2020年はコロナの影響で、どの学校も日程・開催方法ともに不確定ですので・・・例えば青稜中学校は、4/20に学校ホームページで4/29にオンライン学校説明会(事前予約要)を開催することを公表していました。4/25頃に、たまたま学校ホームページを巡回していて気づきました・・・

5.塾が開催する保護者向け説明会への参加、個人面談

日能研の場合、年に3回程度、保護者向け説明会がありました。4~5年のうちは各教科のカリキュラムや自宅での学習方法あたりの説明がメインです。あと、年1回程度は個人面談もあった気がしますが、困っていることがあればこっちから塾に電話等で相談して全く構いません。

以下、自省になりますが、保護者向け説明会について、欠かさず参加してメモをとって聞いていたものの、説明会の後は1つ2つ程度、子供と情報共有する程度で、それ以上の振り返りや確認はしていませんでした。僕自身が日能研に通っていたため、カリキュラム等は大体想像ついていたし、先生方の説明のなかには素直に受け入れ難いものもあったためですが・・・このあたりは親の経験がむしろ仇になることもあります。

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6年生8月頃~中学入試(6年生2月)

この時期、親がやることはたくさんあります。両親で手分けしてサポートしてください。

まず、「塾に通いだしてから~6年生8月頃」で書いた以下は基本的に継続です。

  1. (必要であれば)塾の送り迎え
  2. (必要であれば)お弁当を持たせる
  3. テストの振り返りのため、MyNichinokenにアップされた答案・解説を家で印刷
  4. オープンキャンパスや学校説明会、文化祭の情報収集と予約、子供との調整
  5. 塾が開催する保護者向け説明会への参加、個人面談

その上で、以下が追加となります。一番大変なのは1.です。

  1. 過去問の入手、印刷、スケジュール作成
  2. 学校説明会/入試説明会の情報収集と予約・参加
  3. 併願校を含む受験校の選定、併願スケジュールの策定
  4. 受験校の入試募集要項の確認、出願
  5. 1月お試し受験の当日付き添い
  6. (日能研の場合)後期日特の振り返り
  7. 1月の家での学習スケジュールの策定
  8. (日能研の場合)入試問題複写速報を用いた時事問題の演習
  9. 2月受験校の当日付き添い
  10. 合格後の手続き

以下、順に補足します。

1.過去問の入手、印刷、スケジュール作成

過去問とは、志望校の過去〇年分の実際の入試問題のことです。

親の役割として、まずは過去問を入手・印刷する必要があります。これについては以下の記事をご参照ください。なお、実際の試験に近い問題用紙・解答用紙を準備するにあたり、家にA3プリンタが無い場合は、購入するか、多大な手間隙かけて準備するか、のどちらかになります。

また、過去問を解くスケジュールの策定等については以下の記事をご参照ください。まずは塾の各教科の先生の指示に従ってください。なお、あくまで僕の考えですが、スケジュールについては12月末以降は引くべきではないと思います。

2.学校説明会/入試説明会の情報収集と予約・参加

これは、「塾に通いだしてから~6年生8月頃」と同様です。

なお、11月以降は「入試説明会」等の名称で開催される説明会もあります。以下の記事をご参照ください。

3.併願校を含む受験校の選定、併願スケジュールの策定

6年生8月頃までには、第一志望校は決まっていると思います(子供の気持ちを考えると、それ以降の第一志望校の変更はまず無い)。一方で、併願校についても、塾から決めるように指示があるかと思います。過去問を解くスケジュールの策定にも関係あるので。

併願校(候補)を絞り込んだら、併願スケジュールの策定を行います。実際には、各学校の入試募集要項を入手・確認し、例えば以下のような要素を細かく確認して策定することになります。

  • 同一日の午前午後受験がある場合、午前受験の学校から向かって午後受験の開始時間に間に合うか。(午前受験校の試験終了予定時刻の確認(面談がある場合はそれも含む)、移動時間の確認など)
  • 第一志望校の合格発表よりも前に、別の学校の合格手続き締め切り(入学金振り込み)がないか
  • 複数回試験日程が設定されている学校を受験する場合、複数回受験時のメリット有無の確認(これは募集要項に記載されていない場合もあります)
  • 合格・不合格シナリオを網羅的に確認し、いわゆる「ダブル出願」の要否を検討

多分、具体的な例を持ち出した方が分かりやすいですね・・・

4.受験校の入試募集要項の確認、出願

各学校とも、入試募集要項は9月ぐらいにはほぼ学校ホームページにて公表されますので、まずはそれを入手しておき、最初に以下2つを確認しておきます。

  • 出願期間(出願開始日時、出願終了日時)
  • 出願方法(Web(mirai compass)、学校窓口、郵送など)

出願期間について、出願終了日時にはくれぐれも気を付けてください。

出願方法は、学校説明会同様に「mirai compass」のサービスを利用している学校が多いですが、学校の窓口に願書を手書き持参する等の方法をとる学校もあります。

なお、出願時に、なるべく早く(なるべく小さい(早い)受験番号で)申し込みたい場合があります。どんなケースかを含め、以下の記事で補足します。

5.1月お試し受験の当日付き添い

いよいよ受験本番です。栄東については2020年に付き添っていますので、別記事で補足します。電車の混雑や往復時間は別として、親としても予行演習になるイベントです。

6.(日能研の場合)後期日特の振り返り

9月から12月まで(1月もありましたが)、第一志望校など特定校の後期日特を受講している場合、その振り返りをするべきだと思うのですが、先生から特段の指示はなかったようだったので、僕がややもったいない失点に思えた問題をピックアップして振り返りさせました。もっとも、これとは別に、同じ学校の過去問の振り返りもあったので、あまり時間をとらないようにしましたが。

7.1月の家での学習スケジュールの策定

6年生の1月は、学校に行くか行かないかはともかく、塾に行く時間も少なくなる上に宿題もなくなるので、家で自由に勉強できる時間が増えます。

一方で、この時期は新たに難問を解くよりも、これまでの振り返りを無理のないスケジュールで進めるべきだと考え、この時期だけは僕がスケジュールを策定しました。

8.(日能研の場合)入試問題複写速報を用いた時事問題の演習

6年生の1月にやることの1つは、時事問題対策です。日能研では、書店でも売られる「重大ニュース」という教材を使って、授業で習うか自習することになります。

でも、時事問題だったら、本物の入試問題で出題された時事問題を解いた方が対策になるように思えたので、1/10の栄東・開智から2/2まで、MyNichinokenの入試問題複写速報に掲載された全学校の問題を超斜め読みして、時事問題だけピックアップして子供に解かせました。

ついでに、立教新座の理科で出題されたポケモンの問題も、見つけてすぐに子供に見せました・・・気分転換がてらに。

9.2月受験校の当日付き添い

前日のうちに忘れ物がないか確認する、当日は余裕をもって早めに行動する・・・ここで、栄東の経験が活きると思います。

10.合格後の手続き

合格発表当日中に入学金振り込みや入学手続きを完了させる必要がある(期限内に手続き未完了だと合格取り消し)学校もあります。入試募集要項にこれらの期限は必ず記載されているので、1月中に必ず確認しておきます。

なお、上記の入学手続き期限のほかに、合格者が一斉に集まる「登校日」が設定されている学校が多いです。必ずしも入試募集要項には記載されていませんが、僕が知っている限り、2020年は2/11に多数の学校で「登校日」と設定されていました。「登校日」も、不登校だと合格取り消しになります。

上記の通り、2/11に多数の学校で「登校日」と設定されているため、2/11の午後から、各学校では繰上合格の対応を行います。具体的には、繰上合格者の連絡先に学校から電話連絡が入ります。もし第一志望校等に不合格だった場合は、ダメモトでも、2/11午後は電話が掛かってくる可能性があることと、本当に電話が来た時にどう対応するか(第一志望校であっても繰上合格を辞退することは普通にあります)、は家庭内で決めておくことをおススメします。


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