【中学受験 2021】過去問対策で親がやることは沢山ある(その2:スケジュール管理)

中学受験

過去問対策その1では、最初に親がやる準備として過去問の入手や印刷について書きました。

もちろん親がやることは他にもあります。このページでは、過去問におけるスケジュール管理について書いていきます。

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スケジュールを検討する前に

  • 過去問を解く期間(特に、いつから過去問に着手するか)
  • 過去問を解く年数(志望順位ごとに、何年分解くか)
  • 過去問を解く回数(何回繰り返して解くか)

過去問を解くスケジュールを策定するにあたっては、上記のような前提事項を決める必要がありますが・・・

過去問に着手する時期や解く年数、回数は、塾によって、教科によって、もっと言えば塾の先生によって言うことが違うと思われます。正直、どれが正解でどれが間違い、というものではないので、基本的には、塾の各教科の先生の指示に従うと良いかと思います。

過去問は、前提となる基礎知識を固めてから着手することが好ましく、その判断は、親よりは塾の先生の方が正しいです。また、過去問で(添削の他にも)何か困ったことがあれば塾の先生に相談することになるため、というのもあります。

ただ、これで終わっては、この記事を書く意味がありません。諸説入り乱れる話ではありますが、このあと、我が家の経験を踏まえて持論を書いていきます。

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過去問を解く期間(全体)

開始時期

このあと教科毎に書きますが、まずは全体的なことを書きます。

基礎知識の総まとめは6年の夏休みであることを踏まえると、上位クラスでも、早くても着手時期は9月になります。9月でもまだ基礎知識習得中であれば、着手が10月や11月になることは止むを得ないと思います。

特に2020年はコロナの影響で3月以降の学習が遅れ、小学校の夏休み短縮による塾の夏期講習期間の短縮もあり、一般には基礎知識の習得が遅れるはずです。例年ならもう始めてる時期だとか、周りが始めてるからとかいう理由で見切り発車で始めることは避けましょう。

終了時期

ここでは、スケジュール策定にあたっては、塾の冬期講習終了日を終了時期とすることを推奨します。

1月は塾の宿題が減るので、1月に過去問を一気に追い込んで解きまくることは、時間的には十分可能かもしれません。学校を休むのであれば尚更です。ただ、僕は以下2つの理由で、最初から1月(冬期講習以降)をあてにしてスケジュールを組まないほうがよいと考えます。

  • 1月に初見の難問を解くと、それだけで疲れる上に、もし十分に点数が取れなかった場合、精神的なダメージも発生するため。
  • そもそも1月初まで、当初スケジュール通りには進まないものなので、最初からバッファを確保しておくべきであるため。

上記1点目について、1月は体調コントロールが第一であり、僕は新規に過去問に着手するよりも、それまでに実施した過去問の振り返り(合格に向けて正解すべき問題を再度解くなど)をを行うべき、と考えます。

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過去問を解く期間(科目毎)

開始時期

教科毎に開始時期は異なると考えます。ですので、例えば塾の算数の先生から過去問に取り掛かるように指示があったとしても、同じ中学であっても社会など他の教科の過去問も始めて良い、ではありません。上でも書きましたが、各教科の先生の指示に従うと良いかと思います。

基本的に、過去問に着手できる時期(=基礎知識が固まった時期)は科目によって異なるのが自然です。特に理科・社会はメモリーチェックを2周ぐらいしてから取り掛かることを推奨します。配点も理科・社会は国語・算数より低い学校のほうが圧倒的に多いことからも、理科・社会は少し後回しにしていいです。

ここでは、算数→国語→理科→社会の順、を推奨します。

算数は暗記すべきこと(公式)は少ないですし、志望校か否かに関係なく、9月以降は実際の入試問題を解くことにより、カリテと比べてひとひねりした問題に慣れていく必要があります。また、算数は他の教科と比べて点数のバラつきが大きいので、早くからじっくり取り掛かることで、出題傾向や時間配分、「捨て問」(敢えてスキップする問題)の判別などを身に染み込ませることが出来ます。

国語も漢字・語句を除くと暗記科目ではありませんし、配点も多いです。記述式回答が多い学校は勿論ですが、選択式回答が多い学校も、どんな点に気をつけて選択肢を絞り込むか、過去問で慣れておく必要があります。

社会は、公民や(志望校によりますが)世界地理あたりは夏休み明け時点ではまだ習って間もないので、9月以降もメモリーチェック等を用いた基礎知識習得が必要になります。12月以降は重大ニュースなどを使った時事問題の学習もあり、試験直前まで成績が伸びる教科ですので、4教科の中では最後に着手して良いです。

教科ごとに始めてしまうと、4教科合計で合格最低点に届くかは全教科解くまで確認できないのが難点ではありますが、気にしない方がいいです。実際のところ、9月とか10月の時点で合格最低点に届くことは稀ですし、逆にそんな時期に合格最低点をとってたら、その後、子供が楽観的に受験に取り組んでしまい、逆効果になる可能性すらあります。

終了時期

僕は、受験生の負荷が高い国語・算数については塾の冬期講習終了日が(初めて解く過去問の)終了時期と考えますが、社会・理科であれば冬期講習後ももうひと頑張りするぐらいは良いかと思います。

過去問を解く年数

塾によっては、第一志望校の過去問は当然10年分解くように、といった指示があるそうです。正直言うと、僕には想像もつかない話なのですが・・・

少し話が脱線しますが、そもそも過去問を解く目的は、合格最低点を取ることではなく、ましてや過去問を暗記することでもなく、学校ごとに以下のようなことを、子供が実践形式で身に付けることが目的だと考えます。

  • 出題傾向(出題形式、解答形式)を把握する。
  • 時間配分を把握する。
  • 問題の取捨選択を行う(「絶対落とせない問題」と、一定割合「できれば取りたい問題」を抑え、一方で難問は「捨て問」として後回しにする)。

そのため、カリテや公開模試の振り返り以上に、過去問は振り返りが重要です。少なくとも、試験時間よりも振り返りの方がずっと時間がかかるものです。解き直しや反省点などを振り返りノートに書いたり、場合によっては塾の先生に質問したり。なお、その意味で、過去問を解く際には、解答だけではなく、詳しい解説を入手してから臨むべきでしょう。

上記を前提として、過去問を解く年数は以下ぐらいでスケジュールを策定すればよいと考えます。

  • 第一志望:3年+後期日特
  • 第二志望・第三志望:各3年
  • 第四志望:1~2年
  • 第五志望~:各1年

随分少ないように見えるかもしれませんが・・・

なお、複数回受験がある学校の場合は、試験教科数や試験時間が同じであれば、基本的には出題傾向等も同じと考えられるため(厳密には入試説明会で説明を聞くか、せめて入試募集要項を確認すべきですが、一般に複数回受験者を優遇する学校側には出題傾向を変えるメリットは無い)、年数ではなく回数でカウントして良いです。

過去問を解く回数

過去問を10年分解くだけでも僕には想像つかないのですが、これを2回、3回やった受験生もいるそうです・・・僕は、1月に振り返りを行う前提で、1回で良いと考えます。上で述べた、過去問を解いて身に付けること(出題傾向、時間配分、取捨選択)の観点では、2回目以降はあまり意味をなさないと思うためです。

以上でやっと、過去問を解くスケジュールを策定するにあたっての前提事項が揃いました。以下、具体例です。

  • 過去問を解く期間 ⇒ 10月(実際には教科により前後)~冬期講習最終日
  • 過去問を解く年数 ⇒ 第一志望から順に3年,3年,3年,2年,1年
  • 過去問を解く回数 ⇒ 1回

スケジュール策定

上記前提の場合、期間は10月1日~1月7日で14週間、年数は3+3+3+2+1=15年なので、ほぼ、1週間に1年分(任意の科目を4回分)やれば間に合う、というスケジュールが策定できます。

あとは週次で進捗状況を確認するだけ、のつもりでしたが・・・

スケジュール見直し

いざ始めてみると、過去問以外の塾のタスクもあって、我が家は10月の時点で週に2回分が限界(そもそも社会・理科は塾の先生の着手指示が出なかったので、負荷の高い算数・国語だけやっていたこともあったが)であることが判明したため、目標の過去問を解く年数を減らす等して冬期講習前まではペースを落としてリプランしました。

実は11月は訳あって更にペースが落ちたのですが、12月には過去問以外の塾のタスクが減ったこと、社会・理科も含めて実施したこと、少しは過去問に慣れてきたこと、あとはおそらく塾からハッパかけられたこと?から徐々にペースが上がり、冬期講習中の午前中等に追い込んだ結果、1校は1年分短縮したものの、栄東受験前に一旦終わりました。

最後に補足すると、併願校の場合、過去問を解いて身に付けること(出題傾向、時間配分、取捨選択)の観点が出来ていて、合格最低点に届く目処が立っていれば、予定より短縮して構わないと考えます。一言で言えば、過去問との相性が良い場合です。

逆に、併願校でも、特定の教科だけ極端に相性が悪い場合は、そのまま入試に臨んでも厳しいので、その教科だけはもう少し年数を長くやってみましょう。


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