6年生の夏ごろから、志望校の過去問(=過去の入試で出題された問題)を準備して子供に解かせることになるのですが、この過去問対策については、塾ではなく家でやることになるので、親がやることは沢山あります。
過去問の入手方法
まずは、どうやって過去問を入手するか、です。おおよそ、以下の分類になります。
- 書店またはネットで、過去問の書籍を購入
- 学校説明会や文化祭等に行って、学校で過去問を直接購入
- 学校ホームページから過去問をダウンロード
- 日能研教室生向けHP(MyNichinoken) から過去問をダウンロード
- 四谷大塚 過去問データベースから過去問をダウンロード
上記1.~5.のどれか1つで足りる、というわけではなく、我が家の場合、結局は1.~5.を全て使っていました。
なお、一部問題だけ入手できるHPもありますが、一部だけでは過去問対策にならないと考え、ここでは割愛します。また、ヤフオクやBookOff等で古い過去問題集の書籍を入手する方法もありますが、僕は書籍を買うなら最新版にするべきであり、書き込みがされているものも避けたい、と考えるため割愛します。
以下、順に細かく書いていきます。

書店等で、過去問の書籍を購入
僕が受験した35年前にもあった過去問入手方法ですが、現在も、
- 解説が充実している可能性が最も高い
- 出題傾向をコンパクトに纏めたページがある
- 出版対象としている学校が多い
- 独自とはいえ、配点予想がある
といった点で、有償とはいえ、第一志望群には欠かせないものです。以下、出版社ごとに記載します。
声の教育社「スーパー過去問」(上部黄色+オレンジの本)
35年前にもあった、現在でも最も有名かつ塾などから推奨される、過去問書籍「スーパー過去問」の出版社。一般的な過去問入手方法、と言えば、これです。
中学受験向けのトップページは以下です。
左の方にある「学校別過去問題集」から、発売予定日を確認できます。
書店に行って中身(収録範囲(*)や解説有無)を確認してから購入、という手もありますが、第一志望群の学校であれば基本的に購入することになるので、さっさとWeb上から購入しておいても良いと思います。(*)第1回の試験だけ掲載とか、国語の問題文が著作権の問題で無いとか。
なお、声の教育社以外でも、過去問書籍を販売する出版社はあります。(以下、関東の場合で、関東以外は別の出版社もあるようです)
東京学参「中学校別入試過去問題集シリーズ」(真っ赤な本)
中学受験過去問題集 | 中学入試・高校入試過去問題集、受験用問題集の東京学参
東京では、声の教育社「スーパー過去問」の次によく見かける過去問書籍です。同じ学校で「スーパー過去問」と比較して、中身(特に収録範囲)が「スーパー過去問」より優位であれば、こちらを購入する手はあります。比較の際には、まず国語の問題有無を実物を見て確認すること。
我が家では結局、東京学参の過去問は購入しませんでしたが、東京学参は問題の難易度(3段階)について記載があります。子供が解いた後、採点して、難易度が低・中(基本・重要)の問題で取りこぼしたものを中心に振り返る、という使い方はあるかも。(難易度が高(やや難)のものは、捨て問として飛ばしたなら、それはそれで正しい取捨選択をしたことになります)
なお、大学入試の過去問題集「赤本」「青本」のように、中学入試の過去問題集も「赤本」と呼ぶこともあるようですが、どうやら「赤本」とは、赤くない声の教育社のほうを指すそうで、この呼び方、誤解を招くので個人的にはやめたほうがいいと思います・・・
教英出版「入学試験問題集」(白い本)
声の教育社・東京学参と比べると、学校のカバー範囲は限定的。ただ、我が家では1校のみ、声の教育社・東京学参では無かった収録範囲の解説が教英出版にはあったため、購入・使用しました。
声の教育社・東京学参のように、中身を本屋で立ち読みすることはできないですが、収録範囲、特に国語の問題有無など未収録のものがある場合は表紙から見える場所に、購入前に分かるように記載してあります。
教英出版の過去問題集の特徴として、問題用紙・解答用紙ともに、実際の入試にかなり近い形式で印刷されています。なお、実際の問題用紙・解答用紙がA3(半分に折りたたむとA4)であっても、全てB4(折りたたむとB5)固定で販売されているようです。
少し話がそれますが、僕は、声の教育社・東京学参のように問題用紙の余白が詰められている場合は極力使わないようにしましたが、紙のサイズ(A3/B4)はあまり気にしなくて良いと思います。例えば直近1年分だけA3で、あとはB4で印刷するとか。
一部だけA3で印刷すると整理が難しくなるとか、コンビニ等にある「5円コピー」がB4なら片面5円だけど、A3は片面10円かかる、といった理由もありますが。
このあと書きますが、過去問を子供に解かせるにあたり、我が家では可能な限り、実際の入試に近い問題用紙・解答用紙を準備しました(声の教育社の問題用紙・解答用紙は基本未使用)。
教英出版の問題用紙・解答用紙であれば、そのまま使用していたかもしれません。(実際には既に準備済であったため未使用)
他にも特定の学校向け出版物を見かけましたが、少なくとも我が家では未使用でしたので割愛します。

学校説明会や文化祭等に行って、学校で過去問を直接購入
秋の学校説明会では、学校内の事務課で過去問を販売していることが多いです。販売する過去問は、大きく2つに分類されます。
A:実際に使用した問題用紙・解答用紙を販売
具体的には、前年度1年分のみ500円で販売、などでした。もちろんこの場合、問題用紙・解答用紙は実物ですので重宝します。ただし、解説・解答がありません(または解答のみ)。
B:出版社の過去問を販売
主に声の教育社の過去問題集を、2割引ぐらいで販売していました。金額以外は上記「1.書店等で、過去問の書籍を購入」と同じです。
なお、自分が知っている限りでは1校、文化祭の受験生向けコーナーで、前年度の過去問を無料で配布している学校がありました。これは上記のAの形式です。
他にも、文化祭の裏で、ミニ学校説明会が開催されている学校もあり、その場で出版社の過去問を割安で販売されていたこともありました。もし(秋の)文化祭に参加される場合は、入場時に渡されるパンフレットで受験生コーナーがないか確認して、時間が合えば参加してみましょう。
学校ホームページから過去問をダウンロード
意外に見落としがちですが、学校ホームページで過去問を公開していることがあります。(特に、都内の公立中高一貫校)
この場合、上記「2.学校説明会や文化祭等に行って、学校で過去問を直接購入」のAの形式、つまり、実際に使用した問題用紙・解答用紙をpdfファイルで無料でダウンロードできます。ただし、解説・解答はありません(または解答のみ)。
日能研教室生向けHP(MyNichinoken) から過去問をダウンロード
もちろん日能研に通っている人だけの話。過去6~7年分の過去問が解答・解説付きで無料でダウンロードできることもあるので、日能研生はダウンロードして確認してみるといいです。
但し、以下の点には注意が必要です。
- 国語の問題用紙は殆ど公開されていない。
- 国語以外の問題用紙は、声の教育社等と同様、余白が詰められている。
- 解説がない学校がある。(難関校の方が解説があるように思える)
無料で解説が入手できることがある点は良いのですが、国語の問題用紙が無いため、他の入手方法と併用する必要があります。
我が家では、入試直前の1月とか、急ぎ印刷したいときに重宝しました。なお、大手塾はおそらく、実際に使用した問題用紙・解答用紙を各校から入手できているはずですが、著作権の問題から?次に述べる四谷大塚過去問データベース以外ではそのままの形式では公開されていないようです。

四谷大塚 過去問データベースから過去問をダウンロード
MyNichinokenとは違い、「四谷大塚 中学入試過去問データベース」は会員登録(無料)を行えば四谷大塚通学生でなくても利用できます。
実際に使用された問題用紙・解答用紙を準備するには必需品であり、僕は非常に有益だったと考えているので、まずはリンクを置きます。
ここで、改めて過去問入手方法を挙げておきます。
- 書店またはネットで、過去問の書籍を購入
- 学校説明会や文化祭等に行って、学校で過去問を直接購入
- 学校ホームページから過去問をダウンロード
- 日能研教室生向けHP(MyNichinoken) から過去問をダウンロード
- 四谷大塚 過去問データベースから過去問をダウンロード
上記のうち、2.と3.のように、学校が自ら過去問を提供する場合は実際に使用された形式の問題用紙を入手できますが、それ以外の1.と4.では、(教英出版の過去問を除いて)実際に使用された形式の問題用紙を入手できません。
5.の「四谷大塚 過去問データベース」からダウンロードできる過去問は、実際に使用された問題用紙をそのままスキャンして、そのままpdf保存したファイルで提供されます。
実際には、このファイルから、実際に使用された問題用紙を再現するためには、かなりの手間が発生するのですが、それでも、自ら過去問を提供しない学校の問題用紙を自力で再現するための元ネタとしては唯一無二の貴重な存在です。
実際の問題用紙の再現方法は以下の記事をご参照ください。
もう少し効率的にできたかもしれないですが・・・いずれにしても、元ネタさえあれば、手間暇かければなんとかなる、ということです。
なお、僕が「四谷大塚 過去問データベース」からダウンロードして利用したのは問題用紙と解答用紙です。(解答は他でも入手できるし、特に解説は自分が見た限り無い)
なお、以下のような点は見当たりますが、無料なので文句など言えません。
- 一部、国語の問題が未掲載(それでもMyNichinokenよりは全然良い)
- 複数回、受験日がある学校でも、第1回目の問題のみ掲載される(MyNichinokenでは第1回・第2回ともに掲載される学校もあります)
まとめ
問題用紙・解答用紙
実際に使用された問題用紙・解答用紙を準備したい場合は、学校提供→四谷大塚データベース→それ以外(声の教育社の過去問題集など)、の順に確認して準備する。
解答・解説
解説は、声の教育社の過去問題集が最も充実している。他では、日能研生であれば、MyNichinokenが役に立つかも。(解答のみなら他の方法でも入手可能ですが、解説も必要かと)

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