栄東の初日出願者数は前年比11%減、開智・開智所沢はのべ4125人出願

中学受験

12/1に栄東の出願が開始し、初日はのべ4,986人が出願しました。

前年(2023年)の初日出願者数はのべ5,595人でしたので、これでも約11%減少です。

一方、開智・開智所沢(同時出願可)はのべ4,125人出願となりました。

栄東から開智・開智所沢に流れたというよりは、単に東京方面からの開智所沢受験者が純増したように見えます。

あと、もはやお家芸ですが、どこかの大手塾の開智所沢の予想R4偏差値が大きくハズしていることはほぼ間違いないです。

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前年度の栄東初日出願状況

ちょうど1年前の2022/12/1にも、栄東の初日出願者数に関する記事を書いています。

当時はその前年比で19%増、特に東大特待と東大2の伸びが顕著でした。

で、2023年度の最終的な出願者数はのべ13,842人でした。

https://www.sakaehigashi.ed.jp/kekka_2023.pdf

その前の2022年度入試の最終的な出願者数はのべ12,209人でしたので、13.3%の増加でした。

以下は、更に1年前の記事です。初日のべ出願者数は4711人でした。

【見かけ9%増】栄東の初日出願者数
12/1に栄東の出願が開始し、初日はのべ4711人が出願しました。昨年の初日出願はのべ4323人でしたので、単純に計算すると約9%の増加です。以下、もう少し細かく確認しますが、結論としては、若干女子の出願者が増...

ここまでは前置きです。以上を踏まえて。

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今年度の栄東初日出願状況

栄東のホームページでも初日出願者数は公表されているのですが、当ブログでは、毎年、出願者数分析の際に大いにお世話になっている市進学院のホームページを参考にします。

中学入試速報 2024|出願状況・倍率・補欠繰上|市進中学受験情報ナビ
首都圏の私立中・国立中・公立一貫校から約...

以下、上記ページで公開された、2023/12/1時点の栄東の出願状況です。

https://www.chu-jukennavi.net/pdf/sokuho24/saitama/saitama_s20231201.pdf ※リンク切れ

一方、以下は市進学院が残してくれている、前年2022/12/1時点の出願状況です。

https://www.chu-jukennavi.net/pdf/sokuho23/saitama/saitama_s20221201.pdf ※リンク切れ

まず、出願初日の、2023/12/1のべ出願者数合計は4,986人で、前年2022/12/1の5,595人と比べると11%減になりました。

ただ、更に前年2021/12/1は4,711人でしたので、それよりは上回っています。

以下、少し細かい区分で見て、傾向を箇条書きで書いてみます。

  • 男子は約8%減、女子は約16%減になりました。
  • 東大特待、東大2は男女とも10%強の減少。
  • 1/10A日程は男子3%減に対して女子約11%減、1/16B日程は男子はほぼ同数に対して女子は約20%減。
  • 1/11は男女ともに約20%減少。

以下、あくまで当方私見ですが・・・

東大特待、東大2の減少は昨年の増加分の反動のように見えます。

1/10A日程、1/16B日程は、栄東に拘る男子と比べて、女子は安全志向が働いたのかも。

ただ、1/11は、女子17%減は新設の淑徳与野(医進)に流れたとしても、男子21%減は理由が見当たらず・・・昨年は1/11より1/10の方が平均点も合格率も高いのに合格最低点等は1/10と1/11で同じだったため1/11が敬遠された?(多分この推測は違うと思いますが)

さて、例年は栄東のみの考察で12/1の記事は終わっていたのですが、今年はもう1校(1グループ)見ます。

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開智・開智所沢の初日出願状況

まず、そもそも開智所沢ってなに?という方は、以下の予想R4偏差値に関する記事をご参照ください。

2023年入試ではどこかの新興校が大炎上しましたが、2024年入試でも、開智所沢という、言わずとしれた開智グループの新設校が開校します。

従来、開智(以下、開智一貫部と呼びます)は12/1時点では出願者数を公表しておらず、実際、12/1時点では市進ホームページ(→12/2に掲載されました)でも開智一貫部ホームページでも掲載されていないのですが、開智所沢のホームページには12/1早々に出願者数が掲載されました。

出願状況 - (仮称)開智所沢中等教育学校 - 学校法人開智学園
2023/11/24 ページ公開 2023/12/01 19:00 出願状況更新 第1回入試(1月10日) 合

あまり自信ないのですが、出願時に「開智所沢専願」「両校(開智所沢を優先)」「両校(開智一貫部を優先)」「開智一貫部専願」を選択するので、仮に試験で満点とっても、「両校(開智所沢を優先)」を選択した場合は開智所沢のみ合格になる、と解釈しました。→これ、間違いでした(両方合格)。コメント欄をご参照ください。

あくまでどこかの大手塾の予想R4偏差値(10/19版)では、開智所沢は44~48、開智一貫部は52~61と大きな差(最大13)があります。

で、開智所沢ホームページに掲載された12/1出願者数を見ると・・・

①「開智所沢専願」+「両校(開智所沢を優先)」

②「開智一貫部専願」+「両校(開智一貫部を優先)」

で比較すると、1/10のみ②(722人)が①(639人)を上回ったものの、他の日程は全て①が②を上回り、全体でも①(2,201人)が②(1,924人)を上回っています。

【注:12/5以降、「開智所沢専願」や「開智一貫部専願」の区分ごとの人数は非公表になりました】

===以下、12/3追記===

上記の記載だと、①が開智所沢の出願者数、②が開智一貫部の出願者数、と読み取れてしまいますね・・・

仮に予想R4偏差値が正しく(あくまで仮に、です)、「両校(開智一貫部を優先)」で出願して、試験でR4偏差値50に匹敵する点数をとった場合、開智一貫部は不合格、開智所沢は合格になります。

すると、上記①(開智所沢の出願者数)に含まれていないのに開智所沢に合格したことになってしまい、おかしなことになります。

よって、両校の出願者数は以下で算出するのが正しいです。

開智所沢の出願者数=「開智所沢専願」+「両校(開智所沢を優先)」+「両校(開智一貫部を優先)」

開智一貫部の出願者数=「開智一貫部専願」+「両校(開智一貫部を優先)」+「両校(開智所沢を優先)」

X(Twitter)でも、また何より市進学院ホームページ(12/2掲載)でも、上記で両校の出願者数が算出されています。

以上より、12/1時点での出願者数は、開智所沢は3,625人、開智一貫部は3,379人になり、開智所沢の出願者数が開智一貫部より多くなっています。

===以上、12/3追記===

もちろん、主に山手線より西側に住んでいる都民(+川崎市民など)が開智一貫部(岩槻)には遠くて通えないけど開智所沢(東所沢)なら通える、と受験生保護者が判断したため、なのですが・・・

予想R4偏差値に基づく考え方とは明らかに矛盾しています。

予想R4偏差値を真に受けたら、少なくとも「両校(開智所沢を優先)」などという(敢えて偏差値が大幅に低い方を選ぶ)選択はほぼあり得ないです。(実際は「両校(開智所沢を優先)」と「両校(開智一貫部を優先)」はほぼ同数)

なお、2024年入試の場合、残念ながら開智所沢本校では受験できず(ちなみに、学校近くのサクラタウン会場は定員が少なくて(学校説明会ではなく出願なのに)瞬殺だったようです)、完全に前受けのスタンスで、2/1以降と同様に一般的な教室で受験したい、という層には敬遠されてしまう状況でしたが・・・

以下、こちらも少し細かい区分で見てみます。

【注:以下一部ゴミです。なんと、公表されていた男女の人数が逆だったとのこと・・・】

  • 開智一貫部の出願者数は男子の方が女子より多い傾向だが、開智所沢はどの区分でも女子が男子より多い。→今回、栄東を敬遠した(または自宅からの通学時間を勘案した)女子が開智所沢に一定流れた、という傾向はあるかもしれない。
  • 特に、1/11の特待A入試の日は、女子は同じく新設の淑徳与野(医進)と日程が重なったにも関わらず、男子よりも出願者が多い。(まさか、開智のS特待を、持ち偏差値48程度でキープできると誤認してしまったか・・・)
  • 1/12午後の算数特待も、同様の誤認があると思われる。

一方で、開智一貫部としては、今年は出願者数が増えたかというと・・・

前年の開智一貫部の出願者数は、12/1時点では取得できず、12/7時点ではのべ2,847人でした。

今回、「開智一貫部専願」+「両校(開智一貫部を優先)」は12/1時点で1,924人でした。

===以下、12/3追記===

既に上記で記載した通り、「開智一貫部専願」+「両校(開智一貫部を優先)」+「両校(開智所沢を優先)」は3,379人ですが、ここでは開智一貫部の合否のみに着目して比較します。

===以上、12/3追記===

あと6日経てば同じ12/7時点で比較できるのですが(注:12/5以降、区分ごとのデータは非公開になったため比較できなくなりました)、強引に、昨年の栄東の12/1→12/7の出願者増加率(46%増)を当てはめてみると、1,924×1.46=2,806で、おおよそ昨年12/7のべ出願者数に近い値になります。

要するに、開智一貫部としては特に(上記定義での)出願者数は増えておらず、単に東京方面からの開智所沢受験者だけが純増したように見えます。(開智一貫部の出願者数としては「両校(開智所沢を優先)」の分だけ増えている、が正しい)

なお、開智一貫部は2023年入試では当日夜の合格発表でしたが、2024年入試は開智一貫部も開智所沢も翌日10時の発表になります。

1月に連日受験する人には良くない話ですが、まぁこれも、2023年入試でどこかの新興校がやらかしたことを考えると止む無しかと。

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コメント

  1. てけてけ より:

    あまり自信ないのですが、出願時に「開智所沢専願」「両校(開智所沢を優先)」「両校(開智一貫部を優先)」「開智一貫部専願」を選択するので、仮に試験で満点とっても、「両校(開智所沢を優先)」を選択した場合は開智所沢のみ合格になる、と解釈しました。
    >学校説明会では、両方合否判定されるとのことでした!両方満点だと両方合格になるそうです。ではなぜ優先を聞いているのか?と問い合わせたところ、単に歩留まりを読むためのアンケートだそうです!

    • kanteinin より:

      貴重な情報をいただき、ありがとうございます。
      別記事でコメント引用させていただきました。
      来年受験なら保護者としてはいよいよ切羽詰まる時期、頑張ってください。
      (もし、開示が好ましくないようでしたらお申し付けください)

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